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実は、私どもが「フロー」において推奨する「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)」系は、大手電機メーカーが車載用機器に採用しています。
車載用機器への採用条件といえば、私どもが色々と述べるまでもなく、非常に信頼性の高いことはご理解頂けると思います。
車載用の機器へのパーツや材料へ求められる信頼性は驚くほどに高い基準があります。
「振動」「熱」など耐久性における数々の過酷なテストに合格して始めて採用されるのです。
この「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)」系は、
そんな厳しい車載用機器へ採用された商品です。安心してご利用いただけると私どもは考えております。
では、ここで「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)」系の実力について少し説明させていただきます。
ポイントは3点です。
1.食われ現象
2.材料コスト
3.設備面のランニングコスト
1.食われ現象
「食われ現象」を抑えるには、「鉛(Pb)」と同様のバリアの役目をする金属が必要になります。
「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)」系は、「ニッケル(Ni)」が「鉛(Pb)」と同じバリアの役目をしてくれます。
そのため、「食われ現象」は起こりにくくなります。
2.材料コスト
「鉛入りはんだ」から「鉛フリーはんだ」へ移行しようとすると、どうしても材料費はコストアップになります。これはいたしかたない事実です。
そこで課題になるのは、如何に低いコストアップで抑えるかがポイントになります。
いままでの「錫−鉛(Sn−Pb)」系の「鉛入りはんだ(=共晶はんだ)」は安かった。
これに対して、材料自体高い「銀(Ag)」が含まれる「錫−銀−銅(Sn−Ag−CU)」系は高くつきます。
その点、「銀(Ag)」が含まれない「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)」系は、ある程度安く抑える事ができます。
あと、はんだを使っているとはんだ槽の上に、「はんだカス」が発生してきます。「はんだカス」とは、「錫(Su)」そのものが酸化して槽の上に浮かんでくるカスのことです。
酸化することにより、はんだとして有効に使えなくなる。そうすると専門の業者へ引き取りに来て貰う必要がある。タダ同然で引き取ってもらうことになります。これは完全なロスです。
「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)」系は、「錫−鉛(Sn−Pb)」の「鉛入りはんだ(=共晶はんだ)」と比較してもまだ少ない量の発生で抑えられます。
「はんだカス」が発生しにくい理由としては、
ニッケル効果で「錫(Su)」の酸化が減少して、はんだカスが少ない点にあります。
ちなみに、「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)」系は、
ぬれ、きれが良いためにブリッジ、ツノが少ないことも実証されています。
使い勝手がよく作業性がよいために、手修正なども少なくて済むため、時間的なコスト削減にもなります。
3.設備面のランニングコスト
食われ現象が低い為、設備のランニングコストを抑えることが可能になります。
はんだ槽に特殊なコーティングの必要もありません。フローの吹上げを定流化する為の部材の取り替えも、侵食のメンテナンスもヒーター部分の交換も少なくて済みます。
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トキワ電機では、現在2つの「鉛フリーはんだ」を推奨しています。
1.「錫−銀−銅(Sn−Ag−CU)」系
2.「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)」系
なぜ、この2つを推奨しているのか?
ここで、ひとつ資料をお見せしましょう。
●「Sn-Ag-Cu」と「Sn-Cu-Ni」の温度比較
溶解温度
| はんだ種類 | 溶解温度 |
|---|---|
| Sn-Ag-Cu系 | 219℃ |
| Sn-Cu-Ni系 | 227℃ |
推奨温度一覧
| Sn-Ag-Cu | Sn-Cu-Ni | |
|---|---|---|
| ディップ槽(フロー)温度 | 245-255℃ |
250-255℃ |
| リフロー温度 | 230-235℃ |
230-240℃ |
| はんだごて温度 | 350-380℃ |
350-380℃ |
実は、「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)系」の融点は「227℃」と高いのです。それに比べて「錫−銀−銅(Sn−Ag−Cu)系」は「219℃」です。
ここで「推奨温度一覧」の「リフロー温度」をご覧頂きたいのですが、
「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)系」の方が温度が「5℃」高くなっています。
「リフロー」の場合は、基板全体に熱を加えてはんだを溶かします。基板に載っている部品にも大きな負担が掛かるわけです。
たった「5℃」ですが、いままでの「鉛入りはんだ(=共晶はんだ)」の融点は「183℃」ですから、そこから「50℃」以上あがった状態での「5℃」は、部品に対しては厳しい環境になります。
よって、
弊社では「リフロー」向けには、
現状では「錫−銀−銅(Sn−Ag−CU)」系をお勧めしています。
「リフロー」の場合は、ペースト状の「クリームはんだ」を基板に印刷して、熱照射して溶かすという工程になるため、「フロー」のように設備に対して「食われ現象」を生じにくいというのもポイントです。
当然、はんだとしての信頼性は抜群です。
あと、
表の中の「フロー」や「手付け」のはんだごての温度をご覧頂くと、「錫−銀−銅(Sn−Ag−CU)」系と「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)」系は、ほとんど同じです。
理由は、「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)」系は流動性が良いために、
それよりも融点の低い「錫−銀−銅(Sn−Ag−CU)」系の推奨温度で使っても良く溶けるため違いがないからです。
このことから
「フロー」や「手付け」は、
「食われ現象」が起こりにくい「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)系」をお勧めしているのです。
「手付け」もはんだごてが「食われ現象」でやられてしまいますから、
「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)系」が理想です。
この考え方により、
1.「錫−銀−銅(Sn−Ag−CU)」系 = リフロー
= クリームはんだ
2.「錫−銅−ニッケル(Sn−Cu−Ni)」系 = フロー・手付け
= 棒はんだ・糸はんだ
という形でお勧めしております。
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尚、数に限りがございます。あらかじめご了承ください。
導入する為に、今一番重視すべきことは、
より多くの情報を入手し、アドバイザーの意見などをドンドン聞くことです。
全面切り替えの2006年7月は、すぐそこに来ています。直前に慌てることにならないように今から順次手を打っていきましょう。
皆さまの導入がすべて成功することを心よりお祈り申し上げます。
最後までお読みくださりありがとうございました。
トキワ電気株式会社
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